プログラマーの全人口の中で数学苦手という人物は少なくない。実際に統計を取ってみれば、代わりの割合で数学を苦手とするエンジニアがいる可能性がある。そのため多少数学が苦手であるからといって、ソフトウェア開発の仕事を諦める必要はない。数学が得意でなくとも仕事ではあまり支障がない場合が多い。ただし、数学苦手な技術者人口の中でもごく少数ながらに、数学を理解できない障害を持った人物がいるかもしれない。算数障害は学習障害の一種であり、他の学習能力は標準的かあるいは平均以上の能力を有しているものの、数学分野に限って理解が遅い場合や計算ができないという障害がある。
このような障害は本人の努力だけでは克服する事が難しく、障害の度合いによっては周囲の助けを必要とする。そのためIT技術者を目指していたり、あるいはすでにソフトウェア開発の業界で働いているものの、他の人に比べてあまりに数学の理解や計算に苦労するのであれば、一度は算数障害の可能性について疑った方がいい。たとえ算数障害を負っていたとしても、計算を必要としないプログラマーの仕事ならこなせる可能性はある。ソフトウェア開発技術者の中でもこのような障害を負った人は人口の中で限られると考えられる。レアケースであるため本人の努力不足と勘違いされる問題もある。もし心当たりがあるなら、精神科などで診察を受け障害の有無について調査し、無用な心配や悩みは解消した方が望ましい。